『 無題・2  』

あの女さえいなければ・・・
アリの目に暗い憤りの炎が燃える。
あの女がわたしの気高い女王をここまで追い詰めた

わたしがお育てした類まれなき神秘の女王アイシスさま・・・
今はその誇りすら憎しみに埋めてしまおうとしているのか
毎朝のラーへの祈りすらどこか空ろな手さばきが痛々しい限り

アイシスさまの母君はイシスの神殿の巫女でした
美貌をかわれて豊穣の祭りの舞姫として王宮へ上がり
そのまま神殿へ戻ることなく王の元へ召され
そしてアイシスさまがお生まれになった
幼女の頃から美しく賢いアイシスさまを父君はことのほか愛されました

わたしの母はアイシスさまの乳母でした
流行の熱病でアイシスさまの母君もわたしの母もあの世に召されてしまいました
残されたアイシスさまを父君はよりいっそう溺愛なされたことは言うまでもございません
それはもう溺愛するにふさわしい素晴らしい姫さまでございました

姫さまの4さいのお誕生日の頃に弟君がご誕生あそばされました
弟君の母上は王の妹であらせられる王妃さまでした
長い長い間お子に恵まれなかった王妃さまのご懐妊、そしてお世継ぎの誕生に国は沸き
王はたくさんの供物をささげて太陽神に感謝の意をお示しになりました

アイシスさまの運命の糸はこの時結ばれてしまったのでしょう

お世継ぎをお産みになったあとめっきり体質が弱くなられた王妃は
枕元へアイシスさまをお召しになってくりかえしくりかえしこうおっしゃいました

「イシスとオシリスの古から王と姉妹は結ばれるもの・・・メンフィスを守って愛してね。この王子には貴方しかいないのですから。メンフィスのイシスになってあげてね」



「メンフィス、あなたはわたしのオシリス。私達は二人で生きて行くの・・」

王妃さまの強い希望によって産まれたばかりのメンフィスさまとアイシスの間に婚約の儀が執り行われ
それからしばらくして王妃さまは眠るようにおなくなりになられました。
残されたのはアイシスさまとメンフィスさま、良く似た面差しのお美しい姉弟でございましたよ・・・
母とも姉ともなって幼いアイシスさまがメンフィスさまを愛してまもってこられなければ
あのようにいとけない赤子は当の昔に母君の元へ行ってしまわれたことでしょう・・・

誰もがアイシスさまが正妃になられるのを待っていたのに
それなのに、ああ!

わたしの女王は今日も王宮の隠し通路を通りこっそりとしのび歩く
行く先は弟君のお部屋、愛しても愛しても愛を返してくださらなかったメンフィスさまのお部屋

秘術の香を焚き、芥子の煙で意識を失った弟君をかき抱くアイシスさま
ぐったりした体を抱きしめ、口付けの雨を降らせ、聞こえぬ耳にかきくどく
「メンフィス・・・そなたこそは、わらわのオシリス」

女王の手は弟君の体を抱きしめ、さぐり・・・そしてある一点の変化を導き出す



愛している愛している愛している・・・・・・ささやきは呪縛

ぐったりと眠るメンフィスさまを抱きしめて女王は身にまとった薄物を肩からすべらせる
伝説の女神のような白い裸身、豊かな胸に弟君を沈めこのまま体も融けよとばかりに抱きしめる

「そなたのことを一番知っているのはこの私・・・!」

アイシスさまはメンフィスさまの男性自身を導き出し責めたてる
意識のないメンフィスさまは赤子のように頑是無く、それでもそこは白い指が動くままに熱くそそり立ち
目覚めている時には受け入れない姉君の愛撫をあるがままに受け入れる
時折まゆを寄せ、ぴくりと反応するのは夢を見ていらっしゃるのか・・・・

「あああ・・・・・もう、わたくし・・・」
切ない喘ぎをあげて弟君の怒張を体に受け入れ、そのままお手は白い豊かな胸をもみたてる

わたしの女王が、誇り高い女王が意識のない男を抱いている・・・
その光景はわたしの中に焼きつき・・・生涯消えることはない

バビロニアに嫁ぐことが決まった時にアイシスさまが見た数日の夢・・・

女王よ、わたしの愛するアイシスさま・・・罪は私も共に背負わせてくださいますように・・・・

(完)

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